ようちゃんは、病院が大嫌いだった。
きっかけはたぶん避妊手術。
生後6ヶ月で初の手術と入院。
迎えに行くと診察台でぷるぷる震え、病院では超猫かぶりだったようちゃん。
家に帰ったらいつものお転婆さんで安心したのもつかの間、切ったお腹から血がっ!
おなかにしょう液が溜まって漏れ出していた。
よくあることらしいけど、溜まったら抜いた方がいいとのことで、何度も病院へ通って注射器で抜いてもらった。
もうこの時点で病院大嫌いスイッチを連打したようちゃん。
抜糸の時も、1度で済まずに2度だったし。
4歳9ヶ月の時は、くしゃみと鼻血。原因はお散歩で草を食んで、その草が鼻に引っかかっていた。
10日もそんな状態が続いたので内視鏡手術の予約を入れた。
「ようちゃん、明日病院で取ってもらおうね」
「病院なんかいかない!自分でがんばるっ!」って頑張ったんだと思う。
ようちゃんはその夜、自力で気合のくしゃみを連発し、見事10cmの草を鼻から出しました。
9歳4ヶ月の時、顔面神経麻痺になった。
この時はじめてMRIの選択肢を提案されたけど、鍼と漢方で劇的に改善しました。
鍼治療もね、ようちゃんは苦手で「漢方薬はおうちで飲むから、鍼は嫌です!」と拒否気味でした。
先生の「いやーっ!!!って全力拒否する子の方が効果がある」との言葉通りになりました。
10歳3ヶ月。呼吸が苦しくて、お水を飲むと吐くという状態になりました。
呼吸の苦しさは軟口蓋と鼻腔狭窄の手術で改善するかもしれないとのことで、手術しました。
この時も術後すごく苦しい数日間があったので、ようちゃんとしては病院大嫌いスイッチ連打だったと思う。
それでも術後は、呼吸が楽に、お水も飲めるようになって復活したようちゃんでした。
10歳9ヶ月。左目の角膜潰瘍に。
顔面神経麻痺が再発し、瞬きがうまくできず、目を掻いてしまった。
目のクラップ手術を麻酔なしで行ったので、ようちゃんは相当怖かったと思う。
これまた病院大嫌いスイッチ連打。
この頃には、かかりつけ医の先生にも、鍼治療の先生にも脳腫瘍の可能性が高いと言われ
かかりつけ医の先生にはMRIを撮らないと治療法はないと言われ
鍼治療の先生にもここまで委縮してしまうと厳しいかも?と言われました。
それでも、ようちゃんは鍼と漢方とマッサージで麻痺がわからないほどに劇的回復しました。
14歳3ヶ月。この頃から頻繁に痙攣発作が起こるようになりました。
短い痙攣で治まればいつも通りにご飯も食べられるし、カートでお散歩にも行ける。
そんな状態でした。
ようちゃんが旅立ったのは、それから1か月後。
本当に、本当によく頑張ったし、毎回、毎回先生と私たちの期待を超える回復で喜ばせてくれた。
脳腫瘍が最初の顔面神経麻痺の時にあったとしたら、脳腫瘍の治療をしないで5年生きたことになる。今思い返してもQOLはとてもよかったので後悔はないです。
あの時も今もずっとようちゃんから勇気をもらってる。
ようちゃんのセルフメンテのチカラは本当にすごいし、私はそういう風になって欲しくて日々ひゅうようのお世話をずっとしていた。八朔もひゅうようと同じお世話です。
今回MRIを撮ったのは、ようちゃんからたくさんの経験と勇気をもらっているから、どんな結果がでようとも、八朔は大丈夫だと強い気持ちを持てる。
治療が必要な時は、治療方法は飼い主が選択します。
ようちゃんが教えてくれたことが私の教科書です。